こんにちは、大一電化社 営業の高橋です。
メーカーのStrongholdは定期的に「Hello Roaster」というwebの記事を投稿※しています。
※オリジナルの記事はStrongholdのInstagramアカウントからアクセス可能です
元々は英文で記載されているものですが、昨今進化がめざましい生成AIのおかげで、日本語訳が格段に楽にできるようになりました。今回はその恩恵にあずかり、試験的に直近版の日本語訳をお届けしたいと思います。
以下、「※注」を除いて、メーカーのStronghold視点の記事になります。それではどうぞ!
Hello Roaster 2025年3月号
産地から革新へ:Strongholdがパナマを探訪

先月、Strongholdのチームはパナマを訪れ、スペシャルティコーヒー業界で最も革新的で影響力のある生産者たちと会ってきました。
人里離れた森林の農園から、百年の歴史を持つ精製所まで——この旅は、品質・伝統・そして先進的な技術が産地でどのように作用しているのかを、直接体験する機会となりました。
以下は、コーヒーの未来を形づくっている人々・場所・対話に関する振り返りであり、その物語の中でStrongholdがどのように意義ある役割を果たしたいと願っているのかを綴ったものです。
Strongholdの今回のパナマ訪問は、世界で最も活気あるコーヒー生産地のひとつを深く知る機会となりました。ただの買い付けや観光ではなく、関係性を築き、産地での焙煎に関するニーズを理解し、テクノロジーが生産者の卓越性を新たな形で、より成長する手助けとなり得るか。そういったことを探る旅となりました。
チームはさまざまな生産者たちと出会い、それぞれがパナマの豊かなコーヒーの物語に独自の貢献をしていることを実感しました。

Savage Coffeesでは、Jamison Savageが、自らの垂直統合型モデル※について共有してくれました。現在そのモデルには、カプセルコーヒー、インスタントコーヒー、そして近くフロリダにオープン予定の小売業といったことも含まれています。(※注: 製造から販売まで自社完結で行われるビジネスモデルのこと)
Stronghold S7Proを活用することで、Jamisonは自身の革新的な精製技術に並ぶ革新性を焙煎にも取り入れ、世界トップクラスの生豆を最終製品にまで仕上げて、消費者のもとへ直接届ける体制を築いています。
Lamastus Estatesでは、Wilford Lamastusが、焙煎が品質管理とストーリーテリングの両面でどのように貢献しているかを示してくれました。彼のStronghold S9Xは、世界中のバイヤーを迎える日々のカッピングや、記録的評価を得た「Aguacatillo※」などの実験的ロットの評価準備において、重要な役割を果たしています。(※注: Lamastus Estatesの独自ロットで、オークションで記録的な評価を受けました)
同農園の科学的な精製アプローチと官能的な厳密さは、あらゆる段階での一貫性の重要性を物語っています。

Hacienda La Esmeraldaへの訪問では、規律と洗練への新たな敬意を覚えました。
Daniel Petersonは、選別的な収穫から慎重に管理された乾燥プロセスに至るまで、農園の緻密な手順を案内してくれました。
Danielが強調したのは、「焙煎は単なる生産工程ではなく、フィードバックループである」ということ。それぞれのロットが持つ表現を深く理解するために欠かせないものなのです。
この細部へのこだわりは、Strongholdが掲げる「制御された、再現可能な卓越性」という哲学との強い共鳴を覚えました。
Kotowa Farmsへの訪問も、特に印象深いものでした。スペシャルティコーヒー協会パナマ支部の会長であるRicardo Koynerと、そのご令嬢のVictoriaが、Ricardoの祖父によって建てられた100年の歴史を持つコーヒーミルの物語を語ってくれました。
その運営は歴史に根ざしながらも、しっかりと未来を見据えています。新たな精製施設やカッピングラボへの投資は、革新への意志と、協業へのオープンな姿勢の現れです。
Strongholdにとって、このようなインフラの発展は、伝統とテクノロジーが融合して品質を高めていくという、自社の理念との深い共感を感じさせるものでした。
どの訪問先でも、StrongholdのアンバサダーであるBen Putをはじめ、HarucobeansのJihye Ahnや、Stronghold Roasting Solution TeamのSuho Leeらの焙煎チームが重要な役割を果たしました。
彼らは、訪問先の生産者たちが実際に使用しているのと同じ焙煎機で作成した焙煎プロファイルを共有し、それを「キャリブレーションツール」として提供。
生産者たちは自らのコーヒーが世界中のコーヒー消費者のカップとしてどう表現されるかを味わい、調整し、これを深く理解するための出発点を得ることができました。

このような知識や技術の交換こそが、Strongholdが掲げるグローバルビジョンの中核です。すなわち、生産地とロースターの間でツールや情報が自由に行き来し、つながりとコラボレーションから成るコーヒーのエコシステムを指します。
このビジョンは、現在開発中の焙煎管理プラットフォーム「Boost※」を通じて、現実のものとなりつつあります。
Boostでは、生産者とロースターが焙煎機を管理し、プロファイルを共有し、生豆と最適な焙煎プランを結びつけることが可能になります。これはトレーサビリティと品質をもたらす、完全なフィードバックループの実現を目指しています。(※注: 現在Strongholdで現行のSquareの次世代版として開発中)
今後を見据え、「Stronghold S2※」のような新しいツールも開発中です。
これは生産者の視点で設計された、小型でより導入しやすい焙煎機です。詳細はまだ明らかになっていませんが、Strongholdは今年のBest of Panama オークションにも、より深く関わっていくことを楽しみにしています。(※注: 今後リリースを控えている1バッチ300gクラスの焙煎機)
何よりも、この旅を通して改めて実感したのは…コーヒーの未来は今まさに紡がれつつあるということです。
それは農園で、ラボで、そしてサプライチェーンに関わる情熱的な人々の対話の中で行われています。
森の中の革新から、精製所に受け継がれる伝統まで、パナマの生産者たちはその最前線に立っています。
Strongholdは、彼らの取り組みを支援できることを誇りに思い、これからも共に次の未来を築いていくことに、心からワクワクしています。

✍️ John Lee , Head of International Business, Stronghold
Stronghold at US Barista Championship 2025 – Sprudge※のレポート
先週、「2025年全米バリスタチャンピオンシップ」が開催され、業界で最も才能あるバリスタたちが一堂に会しました。
スペシャルティコーヒーへの情熱と技術、そして献身を披露したすべての出場者の皆さんに、心からの祝福をお送りします。🎉
(※注: Sprudgeはアメリカのコーヒーウェブマガジンです)

Sprudgeによる2025年USバリスタチャンピオンシップ(USBC)のレポートは、競技用焙煎における大きな変化をハイライトしました:
「コーヒーそのものが変わっただけでなく、それを生み出す焙煎機や焙煎方法自体も、今や変わりつつあるのです。」
このSprudgeのレポートによると、今年の競技者たちは熱源の制御とフレーバーのデベロップメントにおいて、より高精度な専用機材を使用する傾向が強まっていました。会話の中でたびたび名前が挙がったのは…Strongholdです!
またSprudgeは、より繊細にコントロールしやすい焙煎機材への関心が高まっているとも記述しています。競技者たちは、自身のコーヒーが持つ個性をより明確に表現するために、焙煎プロセスを徹底的に管理しようとしているのです。
従来のガス式ドラム焙煎機とは異なり、Strongholdの電気 / ハロゲンヒーターによる加熱方式は、熱の加え方を異なる方法で、風味の微調整や競技レベルの焙煎の最適化を可能にします。
Sprudgeの取材によれば、こうした動きはより大きなトレンドの一部です。すなわち、競技用の焙煎は、一般販売向けの焙煎とは明確に異なる、より意図的で精密なアプローチへと進化しているということです。
今回のUSBCで、1位、2位、3位、そして6位のファイナリストがStrongholdで焙煎されたコーヒーで入賞したことを、私たちは大変光栄に思います。(もし他にも該当の方がいらっしゃったら、お知らせください。本当に申し訳ございません!)
これは、精密な焙煎の重要性が高まっていること、そしてStrongholdの技術が競技コーヒーの未来を形づくる一端を担っていることを示しています。
Sprudgeの皆さん、こうした動きに注目し、そして競技コーヒーの最先端をレポートしてくださり、本当にありがとうございます。
💡この競技トレンドについて、Sprudgeの詳しい記事はこちらからご覧いただけます:
2025年USBCファイナリストの皆さん、おめでとうございます!
🏆 チャンピオン:Kay Cheon – Dune Coffee Roasters(カリフォルニア州サンタバーバラ)
🥈 第2位:Isaiah Sheese – Archetype Coffee(ネブラスカ州オマハ)
🥉 第3位:Jason Yeo – Saint Frank Coffee(カリフォルニア州サンフランシスコ)
🏅 第4位:Noel Goodwin – Hagen Coffee Roasters(ワシントン州シアトル)
🏅 第5位:Circle Chan – The Coffee Movement(カリフォルニア州サンフランシスコ)
🏅 第6位:Jak Michael Ryan – Proud Mary Coffee(テキサス州オースティン)
新しいソリューションが、まもなく… ☕✨

先日のパナマ出張で、私たちは改めて確信しました。
それは、コーヒー生産者とロースターのつながりがこれまで以上に重要になっているということです。
そして私たちは、そのつながりをさらに強くするための新しい取り組みを進めてきました。
今年5月、私たちは「Boost」をリリースします。
次世代のスマートロースティングプラットフォームとして、全ての焙煎に対し、シームレスなアクセス性とデータに基づく高精度な管理をもたらします。
リアルタイムの焙煎データ、プロファイルの同期、そして直感的なコラボレーションツールにより、Boostはあなたの焙煎のあり方をさらに進化させます。
詳細はまもなく公開予定。どうぞお楽しみに!🚀
私たちの歩みに共にご参加いただき、
そして共に成長し、革新を続けてくださることに、心より感謝いたします!
The Stronghold Team
編集後記
ところどころ直訳が不自然に感じた日本語を手直しつつ、注釈を入れさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
Strongholdがスペシャルティコーヒー業界の最先端を支えている側面が分かる何だかドキドキする記事でしたね。
記事内で触れられている小型焙煎機「S2」と焙煎管理プラットフォーム「boost」については情報得られ次第、別途発信させていただきます。お楽しみにお待ちくださいませ!
✍️大一電化社 営業 高橋